はじめに
ランスバートンのように投げた鳩が手元に戻る光景を見るとうらやましくなりますよね。
自分もあんな風にできたらいいなと思ったりするのではないでしょうか。
短期間で調教してすぐに鳩が手元に戻ってくる方法はありません。
しかし正しい方法でコツコツと地道に鳩を調教していけば可能です。
まずは正しい調教方法を知るところからスタートです。
調教する前に確認しておきたいこと
鳩が戻ってくるときに差し伸べる手が素手かどうか
鳩が戻ってくるときに差し伸べる手が素手なのか、それともグローブ(手袋)を装着しているのか。
この違いによって、鳩の調教方法が変わります。
「グローブを装着している状態で鳩が手元に戻ってきて欲しい。」
そう思うのであれば、グローブを装着した状態で毎回鳩を調教する必要があります。
一方で、鳩が戻ってくるときに差し伸べる手が素手である場合は、毎回素手で鳩を調教する必要があります。
つまり、普段調教しているときの手の状態と、マジックするときの手の状態を統一しなければなりません。
そうしないと鳩が手元に戻ってきません。
自分のルーティンに鳩が手元に戻ってくる演技を入れたいのであれば、演技するときの自分の手の状態を確認する必要があります。
普段調教するときの服装に気をつけよう
普段調教するときの服装にも気を使う必要があります。
黒い燕尾服でマジックをしているのであれば、普段は黒い服装で鳩を調教しましょう。
黒い燕尾服でマジックをするのに、普段は白いTシャツを着て調教していた。
その場合、投げた鳩があなたではなく白い服を着た別の人に戻ってくるでしょう。
このようにマジックの本番で着る衣装の色と調教する時の服装の色は同じである必要があります。
本当は調教するたびに衣装を着るのが理想的です。
しかし、それだと毎回着替えるのが面倒臭いと思うので服装の色を統一するだけで良いでしょう。
鳩が戻ってくる前提のルーティンはつくらない
投げた鳩があなたの手元に戻るかどうかは会場によって左右されます。
毎回同じ会場で調教の練習はできないと思います。
なので、投げた鳩が必ず戻ってくると思わないようにしましょう。
あのランスバートンでさえ、本番の演技で鳩は手元に戻らないことがあったそうです。
鳩が手元に戻ってこなかったとしても、後のマジックに影響が出ないルーティン作りをお勧めします。
方法
第1ステップ:短い距離で鳩をキャッチする訓練
上の動画のように片方の手からもう片方の手に鳩を飛ばせる訓練を行います。
最初は短い距離から初めてみましょう。
乗り移る手に餌を置いておけばより成功率が高まります。
もし鳩がどこか飛んで行ってしまうのであれば、まだ鳩が人間の手に慣れていない可能性があります。
あなたの鳩が人間の手を怖がるのであれば、以下の記事を参照してみてください。

鳩が人の手に慣れてきたら、もう一度トライしましょう。
できてきたら、徐々に手と手の距離を離していきます。
最終的に以下の動画のようになれば、第1ステップクリアです。
ここで紹介してる調教方法は素手で鳩をキャッチすることを想定したものです。
グローブで鳩をキャッチする場合はグローブを装着した状態で調教して下さい。
第2ステップ:壁に向かって軽く投げる訓練
第1ステップをクリアしたら、次は鳩を壁に向かって軽く投げてみましょう。
壁に向かって投げられて鳩は逃げ場を失って、あなたの方へ向かって飛んでくるでしょう。
飛んできた鳩をあなたがキャッチする、これを繰り返し行います。
鳩が疲れてしまうので、やりすぎには注意しましょう。
やりすぎの基準としては、あなたの耳元に鳩を近づかせ息切れしているかどうか確認します。
息切れしているのであれば、鳩は疲れているので休ませてあげましょう。
短期間ですぐにはできるものではないので、数週間、数ヶ月単位でこれを毎日繰り返し行います。
鳩があなたの手元に戻ってくる確率が高くなったら、実際に衣装を着て通し練習で鳩が帰ってくるか試してみましょう。
終わりに
今回は投げた鳩を手元に戻ってこさせる調教方法を紹介しました。
- 普段調教しているときの手の状態と、マジックするときの手の状態を統一する
- マジックの本番で着る衣装の色と調教する時の服装の色は同じである必要がある
- 鳩が手元に戻ってくる前提のルーティンを作らない
- 鳩を片方の手からもう片方の手に飛ばさせる練習を行う、徐々に距離を離していく
- 鳩を壁に向かって軽く投げる練習を行う
- 練習のしすぎに注意する、鳩が息切れしていないか確認する
難易度は高いですが、鳩が手元に戻ってきた時の歓声は大きなものになるでしょう。
調教は毎日続ければ必ず成果が出ます。
投げた鳩が手元に戻るのに憧れている多くのマジシャンに是非挑戦してほしいと思います。
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